DJI Osmo Pocket 3の長所と短所

DJI Osmo Pocket 3の長所と短所です

長所

優れた画質

Osmo Pocket 3は、1型CMOSセンサーを採用しており、これにより高画質な映像と写真を実現しています。1型センサーは小型カメラとしては大型で、光を多く取り込めるため、明るい場所だけでなく暗所でもノイズが少なく鮮明な映像が撮影可能です。特に夜景や室内での撮影において、従来のモデル(例えばPocket 2の1/1.7インチセンサー)と比べて明らかな画質向上が感じられます。また、10bit D-Log Mカラーモードに対応しているため、色の階調が豊かで、後編集での自由度が非常に高いのもポイントです。

抜群の安定性

3軸ジンバルによる物理的な手ブレ補正は、このカメラの大きな強みです。歩きながら撮影しても映像が滑らかで安定しており、電子補正に頼るアクションカメラとは一線を画します。ジンバルの動きが自然で、映像に不自然な歪みが出にくいため、プロっぽい仕上がりを簡単に手に入れられます。旅行や子供の記録など、手軽に高品質な動画を撮りたいシーンで特に重宝します。

コンパクトで持ち運びやすい

手のひらサイズ(約139.7×42.2×33.5mm、重量179g)でポケットに収まる設計は、持ち運びやすさを重視する人に最適です。起動も素早く、撮りたい瞬間を逃しません。デザインは前モデルより若干大きくなったものの、1型センサーや大型モニターを搭載しつつこのサイズに収まっているのは驚異的で、気軽にどこへでも持っていける点が好評です。

使いやすさ

2インチのOLEDタッチスクリーンは、前モデルの小さな画面に比べて視認性と操作性が大幅に向上しています。画面を回転させることで電源のオン・オフや横・縦撮影の切り替えが直感的にでき、設定変更も指先で簡単に行えます。これにより、初心者でも扱いやすく、上級者にとっても効率的な操作が可能です。

高解像度・高フレームレート

最大4K解像度で120fpsのスローモーション撮影が可能で、動きの速いシーンでも滑らかかつ鮮明に記録できます。4K/120fpsなら編集時に4倍スロー(30fps)として使えるため、映像にダイナミックな表現を加えたい人にとって魅力的です。通常の4K/60fpsでも十分高品質で、日常使いからクリエイティブな撮影まで幅広く対応します。

優れたトラッキング機能

ActiveTrack 6.0により、被写体を自動追尾する性能が向上しました。動きの激しい被写体でもしっかりとフレーム内に収め続け、顔認識や動的フレーミングも自然にこなします。Vlog撮影で自分を撮る際や、子供やペットを追うようなシーンで、手動での調整がほぼ不要なほど頼りになります。

音質の向上と外部マイク対応

内蔵マイクは3つ搭載され、ノイズ低減や収音方向の選択(全方向、前方、前方+後方)が可能で、クリアな音声を録音できます。さらに、DJI Mic 2トランスミッターをワイヤレスで直接接続できるため、離れた場所からの撮影でも高品質な音声を確保。クリエイターコンボにはMic 2が付属しており、Vlogやインタビュー撮影での使い勝手が抜群です。

バッテリー性能と充電速度

166分(1080p/24fps時)の連続撮影が可能なバッテリーは、日常使いには十分な持続力です。さらに、急速充電対応で16分で80%、約32分でフル充電が可能(65W PD充電器使用時)。長時間の撮影でもバッテリーハンドル(クリエイターコンボ付属)で駆動時間を62%延長できるため、柔軟に対応できます。

コストパフォーマンスの高さ

約7.5万円(スタンダード版)でこの性能は、正直驚くほどお得感があります。1型センサー、4K/120fps、3軸ジンバル、2インチOLED画面を搭載したカメラがこの価格帯で手に入るのは、他メーカーではなかなか見られません。クリエイターコンボ(約9.7万円)なら、さらにプロユースにも対応するアクセサリーが揃うので、投資価値は十分です。

短所

耐久性に不安

防水や防塵仕様ではないので、雨や埃の多い環境では注意が必要です。ジンバル部分も壊れやすい可能性があり、アクションカメラのようなタフさは期待できません。

広角すぎるレンズ

20mm相当の固定焦点レンズは広角で便利ですが、歪みが目立つ場合があり、ポートレートや物撮りには不向きと感じる人もいます。ズームはデジタル式で、画質が落ちる点も気になるかもしれません(ただし、最近のアップデートで4Kでの2倍ズームが可能になりました)。

バッテリー交換ができない

内蔵バッテリー式なので、長時間撮影には別途バッテリーハンドルが必要。約2時間程度の連続撮影は可能ですが、予備バッテリーを持ち歩くような柔軟性はありません。

アクセサリーに依存

フル活用するにはクリエイターコンボ(マイクや広角レンズ付き)の購入がほぼ必須。単体だと機能が制限される感じがする人もいるようです。

アクション用途には不向き

GoProのような頑丈さやマウントの自由度はないので、激しい動きやスポーツ撮影には向いていません。あくまでvlogや日常使いがメインの設計です。

まとめ

DJI Osmo Pocket 3は、小型カメラの枠を超えた性能と使いやすさで、日常からクリエイティブな撮影まで幅広くカバーします。画質、手ブレ補正、操作性、拡張性—all in oneで、特に「手軽にプロっぽい映像を撮りたい」というニーズにバッチリ応えてくれる一台です。一方で、耐久性やレンズの柔軟性に欠ける部分があるので、使うシーンを選ぶ必要はあります。どんな撮影をしたいかによって、長所が活きるか短所が気になるかが分かれそうです。